説教:加藤 久幸 牧師
使徒言行録25:13-27
聖書は「数日たって、アグリッパ王とベルニケが、フェストゥスに敬意を表するために カイサリアに来た」(13)と始まります。このアグリッパ王とはヘロデ・アグリッパⅡ世のことですが、この地方を治めていたヘロデ家の人々がしばしば聖書に登場します。父のヘロデ・アグリッパⅠ世は12章に、祖父の兄弟ヘロデ・アンテイパスは洗礼者ヨハネやイエスと関わりをもっています(ルカ13:32,23:4-12)。そして、曾祖父のヘロデ大王はイエス誕生後の幼児殺害に関与したと言われています(マタイ2章)。ユダヤの政治に深い関与があるヘロデ・アグリッパ[Ⅱ世]の前で、パウロの裁きが設定されました。フェストゥスはパウロが無罪であることを認めますが(25)、罪状のないままローマへは護送できない(27)というのです。今日の聖書を読んで、パウロの回心の記事で主が言われたこと(9:15)と、主イエスが弟子たちに語ったこと(ルカ21:12-15)を、思い出します。「人々は あなたがたに手を下して迫害し、会堂や牢に引き渡し、わたしの名のために王や総督の前に引っ張って行く。それは あなたがたにとって証しをする機会となる。だから、前もって弁明の準備をするまいと、心に決めなさい。どんな反対者でも、対抗も反論もできないような言葉と知恵を、わたしがあなたがたに授けるからである」(ルカ21:12-15)。パウロが、語るべき「言葉と知恵」は主から来るということに導かれていったことを、想うものです。現実の歩みを想いながら、次回、パウロの証しを聞きましょう。

