説教:加藤 久幸 牧師
使徒言行録25:1-12
二年たってフェリクスの後任として赴任したフェストゥスは、すぐにエルサレムの指導者たちに会いに出かけました(1)。祭司長たちやユダヤ人のおもだった人々は、パウロを殺そうという陰謀を再びたくらみ始めました(2-3)。ユダヤ人たちはパウロをエルサレムに送り返すように願ったのですが、総督フェストゥスは「パウロはカイサリアで監禁されており…わたしと一緒に…行って[カイサリアで]告発すればよいではないか」(4-5)と、応えました。10日ほどたって、カイサリアで、パウロの裁判が再開されます(6)。前回と同様(24:5-6)、ユダヤ人たちは、「重い罪状をあれこれと言い立てたが、それを立証することはできなかった」(7)のです。フェストゥスは、「お前は、エルサレムに上って、そこで これらのことについて、わたしの前で裁判を受けたいと思うか」(9)と、パウロに尋ねました。フェストゥスにしてみれば、「ユダヤ人に気に入られようとして」(9)言ったのかもしれません。しかし、パウロにとっては、この問いこそが歩みを展開させるきっかけになったのです。パウロは、冷静に、「私は、皇帝の法廷に出頭しているのですから、ここ(カイサリア)で裁判を受けるのが当然です。…この人たちの訴えが事実無根なら、だれも私を彼らに引き渡すような取り計らいはできません」(10-11)と述べた後、はっきりと、「わたしは皇帝に上訴します」(11)と訴えます。協議の結果、「皇帝のもとに出頭する」ことになりました(12)。「ローマでも証しを」(23:11)という神の出来事が動き始めました。

