説教:最上 光宏 牧師
ヨハネによる福音書17:6-19
クリスマスは、イエス・キリストの十字架の生涯と切り離して祝われるべきものではありません。ベツレヘムの飼い葉おけは、ゴルゴタの十字架とつながっているのです。主イエスは十字架にお架かりになる直前、心を込めて弟子たちのために祈られました。「わたしは、もはや世にはいません。彼らは世に残りますが、わたしはみもとに参ります。聖なる父よ、彼らを守ってください」と。主イエスは、ご自分を憎んだこの世が、弟子たちをも憎み、さまざまな危害を加えることを気づかったのです。弟子たちは、この世にありながら、この世のものではなく、「キリストのもの」だからです。 主イエスのこの祈りは、今日の教会のための祈りであり、私たち一人一人のための祈りでもあります。私たちもこの世にあって、主に従って歩もうとするとき、さまざまな摩擦や抵抗を受けます。悪の力が支配しているような今日の社会の中で、み言葉の真理を貫くということは、十字架を担うことです。しかし、主イエスはそのような私たちのために、必死に祈っていてくださるのです。「彼らのために、わたしは自分自身をささげます」と。このような主の祈りがあったからこそ、弟子たちは挫折しても、立ち直ることができました。十字架と復活の主は、今も、私たちのために祈っておられます。