毎週の説教メッセージ

off 主イエスの死の意味

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説教:最上 光宏 牧師

ヨハネによる福音書19:31-37

 ヨハネ福音書の記者は、イエス・キリストを「過越しの小羊」として描いています。バプテスマのヨハネはイエスを見るなり「みよ、世の罪を取り除く神の小羊」(1:29)と叫び、自分の弟子たちにもそのように諭しています。「過越し」とはイスラエルの民がモーセに率いられてエジプトを脱出した際の決め手となった出来事で、神がエジプトの家々の長子を撃たれた時、イスラエルの民に命じて、小羊を屠ってその血を入り口の柱と鴨居に塗ることを命じ、災いを過ぎ越されたという出来事です。イスラエルの民はその出来事によって、エジプトの奴隷から解放されて、自由の身となったのです。イスラエル民は毎年この出来事を記念して、小羊を屠りその血を家の鴨居に塗り、その肉を食したのです。イエスが十字架に磔にされたのも、過越しの小羊が屠られる日でした。ヨハネは、このイエスこそ過越祭の神の小羊だ! というのです。イスラエルの民が小羊の血によって贖われ、エジプトの奴隷から解放されたように、私たちはキリストの血によって罪の拘束から解放され、永遠の命を約束されているのです。イエスの脇腹から血と水が流れ出たという表現は、教会の聖餐式と洗礼式を象徴しています。イエス・キリストの十字架の死によって差し出された恵みに、感謝してあずかりたいものです。

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