毎週の説教メッセージ

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説教:最上 光宏 牧師

ルカによる福音書17:11-19

主イエスは、エルサレムに向かう途中、サマリアの地方を通られ、ある村で10人の「重い皮膚病」を患う人の集団に会われました。「レプラ」という原語のこの病は、以前「らい病」と訳されていましたが、今では「ハンセン病」と呼ばれるようになりました。長い間人々の偏見から、不治の「汚れた病」とみなされてきましたが、近年、医学の進歩により完治し、感染も遺伝もしないことが明らかになりました。日本ではつい最近まで、この病の患者は「らい園」に強制隔離され、不妊手術まで強要される政策が続きました。旧約のレビ記には、この病にかかった人は、祭司が「清い」と判断するまで、人との接触を避け、患部を露出して「汚れている、汚れている」と叫び続けるように戒められています、主イエスと出会った10人の患者の中に、一人のサマリア人が加わっていました。サマリア人を嫌っていた当時のユダヤでは考えられないことでした。この病に対する人々の差別と偏見が、彼らを強く結びつけたのです。彼らは、主イエスに出会うと「汚れている」と叫ぶ代わりに、「私たちを憐れんでください」と声を張り上げたのです。それは彼らの心の叫びだったのです。主は彼らを等しく癒されたのですが、1人のサマリア人だけが、癒された喜びを感謝するために戻ってきたのです。主イエスは「ほかの9人はどこへ行ったのか」と気遣いつつ、「あなたの信仰があなたを救った」と新たな祝福を与えたのです。彼は病の癒し以上に、信仰によって生きる新たな力を与えられたのです。

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