毎週の説教メッセージ

off 別の道を通って

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説教:最上 光宏 牧師 (於 埼玉和光教会)

マタイによる福音書2:1-12

 クリスマスの聖誕劇に「三人の博士」として登場する人たちは、ペルシャ地方の「占星術の学者」のことです。彼らは星の観察を通して、新しい王(メシア)の誕生を知らされ、不思議な星に導かれてユダヤにまでやって来ました。ところがエルサレムの町の近くで、その星を見失ってしまったのです。荒れ野で輝いていた星が、消えて無くなったのではありません。街の光りに眩惑されて、ほんとうの光りを見失ってしまったのです。それは原子力の光りに眩惑されて、人間のいのちの尊さを見失っている日本の経済政策とどこか似ていないでしょうか。また目に見える物質的な豊かさやこの世的な楽しみに心惹かれて、上からの光りを見失っている私たちの姿にも似ています。星占いたちの過ちは、まことの光を祈り求めず、ヘロデ王に寄り頼んだことです。この世の権力への依存が、後に幼児殺害の大惨事を引き起こすのです。彼らが王宮を出ると、星は再び輝き、彼らを主イエスのもとに導きました。「黄金・乳香・没薬」を献げて主を礼拝した彼らは、別の道を通って帰るようにとの神の声を聴き、それに従うのです。主の降誕を祝った者の歩む道がそこに示されています。古い道ではなく、主のみ声に聴き従って新しい「別の道」です。新しい年を迎えて。

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