毎週の説教メッセージ

off 生き改めよ、天の国は近づいた

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説教:加藤 久幸 牧師

マタイによる福音書4:12-17

今日の聖書は、「イエスは、ヨハネが捕らえられたと聞き…」(12)と始まります。この「捕らえられた」という動詞は、イエスの受難予告の時は「引き渡される」と訳されます。そして、受動形の場合は、先週もお話したように、主語は神と考えられています(神的受動態)。…17節の「イエスは…し始められた」という表現が、次に出て来るのは16:21です。私たちは、この後の福音書でイエスの福音宣教を見16:21以降からはイエスの受難(復活)を見ます。マタイは、神の名に対する尊厳から「神の国」ではなく「天の国」と表現しています。私たちの今の時代においても、「種々の禍をなす力」はあります。病気、軍や経済を優先する諸力…。そのような力が人々の中に入り込み、人間・自然・被造物・世界を破壊していきます。イエスの示した「悔い改めよ」は、「方向転換」ともいわれ、イエスとイエスの弟子たちの場合は、命・神に向き直ると共に、神に委ねること・神に「引き渡される」ことだったのかと改めて考えさせられます。日本の現状と今までの歩み(戦前・戦中・戦後)を振り返ると、私たちは命に向き合い、命と生活を守る働きに力を注いできたのか。否、そのような働きを省力化し破壊するような動きに誘われ歩んできたのではないか…。コロナ禍で歩んできた1年を経て、私たちにも「生き改めよ、天の国は近づいた」に始まる、イエスの福音に委ねる(信じ聞き従う)ことが招かれています。

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