毎週の説教メッセージ

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説教:加藤 久幸 牧師

創世記9:8-17

今日の聖書はノアの洪水物語(創世記6:5-9:17)の結論部です(9:8-17)。物語の発端(6:5-7:16)は、人の邪悪な心(5)が神の心(6)を悩ませ、神は被造物のすべてを「ぬぐい去」る(7)・「終わらせる」(13)ことを考えます。しかし6:5-7節は不思議です。神は、心を痛め、悲嘆にくれ、後悔しています。今日の9:8-17で、神はご自身の苦しみの中でなされた、公約というべき決断をします。この公約には、人間のみならず、被造物全体が含まれています。私たちは、神が罪あるものを罰するために洪水を起こされると見てきました。しかしこの物語の終りには、悪・罪には罰をといった応報関係ではなく、被造物をあるがままに 恩寵(プレゼント)として 神は被造物の命を守ると宣言します。「…代々とこしえにわたしが立てる契約のしるしはこれである…わたしは雲の中に虹を置く。…わたしは、雲の中に虹が現れると…契約に心を留める。…すべての生き物…との間に立てた永遠の契約に心を留める」(9:13-16)。私たちは、混乱と死を経験すると関わりが絶たれ、あらゆるものが終わりを迎えたと感じるのではないでしょうか。そのような時、民は「神はわたしをお忘れになった」(詩編10:11,13:1など)と問いました。今日の聖書は、洪水も神と民の関わりを切り離せなかったと伝えます。被造物の故に苦しむ神が被造物の苦しみを「心に留める」(8:1)。そのことが、希望を与え、新しい生を可能にします。神が心に留められる、それ以外にはないのです。

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